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2026年度(令和8年度)税制改正:貸付用不動産の相続税評価新ルール

2026年度(令和8年度)の税制改正が公表され、相続開始前5年以内に取得した賃貸用不動産については時価評価を行うという非常に大きな変更がありました。不動産購入による相続税の圧縮効果にメスが入ります。

このページの内容はYouTubeでも解説していますので、まずは動画を見てざっと理解していただいてから読んでいただくとより理解が深まると思います。

税制改正の背景と目的

2026年度(令和8年度)の税制改正の背景と目的について解説します。

乖離の是正

不動産の市場価格(売買価格)と通達評価(路線価)の差を利用した、過度な相続税・贈与税の圧縮事例を是正するため。

公平性の確保

納税者の予測可能性を保ちつつ、課税の公平性を図るための適正化。

貸付用不動産の新ルール(原則と例外)

税制改正については、2024年(令和6年)1月1日から適用されますが、改正開始前の2022年および2023年の生前贈与は節税になるのかについて解説します。

対象物件

相続開始前「5年以内」に取得(購入・新築)した貸付用不動産。

新評価方法

原則として「時価(通常の取引価格)」ベースで計算。

通常の評価: 取得価格の「80%」で評価可能。

悪質なケース: 租税回避行為とみなされた場合は、特例が外れ「時価100%」での評価となる。

対象外(例外)

5年以上前から所有している土地に、新たにアパートを建築するケースは新ルールの対象外(従来の評価方法を適用)。

小口化不動産への影響(厳格化)

小口不動産(信託受益権など)は取得時期に関わらず、原則「時価評価」となる。

5年・10年経過しても節税目的の評価減は認められにくくなり、従来の節税手法としては極めて厳しくなる。

税制改正の内容はいつから適用されるか(適用開始時期)

2027年(令和9年)1月1日以降に発生する相続・贈与から適用

2026年(令和8年)中の相続や贈与(駆け込みでの不動産贈与など)は、現行ルール(路線価評価)が適用される。

節税効果のシミュレーション(1億円の物件例)

改正前: 相続税評価額4,000万円(6,000万円の減額効果)

改正後: 相続税評価額8,000万円(2,000万円の減額効果)

結論: 節税効果は約1/3に縮小。ただし、暦年贈与や相続時精算課税制度の厳格化を踏まえると、依然として不動産購入による一定の節税効果は残されている。

今後の注視ポイント(詳細ルールの確定待ち)

「貸付用」の定義

親族への貸し出しや、あえて入居者を募集しない空室状態の物件が対象に含まれるかの線引き。

小規模宅地等の特例との併用

租税特別措置法に基づく特例(3年貸付で半額評価など)が今後どう適用されるかにより、最終的な節税効果が大きく変わる可能性がある。

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